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うつ病患者の反芻思考の治し方の4つの秘訣

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散歩

あなたは同じことを何度も考えることがありますか?うつ病になると、いつの間にか過去の嫌な思い出や、自分の中でくすぶっている記憶などを頻繁に考え続けてしまうことがよくあります。

同じようなことを何度も考える続けることを「反芻思考」(はんすうしこう)ともいいます。この反芻思考がとてもうつ病の回復の邪魔をするのです。

この思考を改善することができるだけで、気持ちが楽になったり、うつが軽くなっていくことがわかっています。今日は反芻思考の治し方の秘訣についてお話します。

うつ病患者にとって反芻思考がとても厄介な理由

人間は毎日多くの決断と思考を繰り返す生き物です。人が健康でいるためには、どのような思考傾向にあるかがとても重要なのです。細かく分解していえば、どのような環境でいて、どのような思考で、どのように自分らしく生きているか、それぞれの質が大切です。

反芻思考は基本的に、過去のことを中心に考えてしまうものです。過去の失敗や過去の出来事から今の自分を嘆いてしまうことなどがとても多いものです。良いことばかりを反芻して思考しているなら最高なのですが、人間はネガティブに傾きやすい生き物です。

ついつい油断していると、マイナス化思考に落ちっいってしまっている人も多いはず。つまり人間は本能的にはネガティブな生き物なので、その度合を低くしてあげることが大切なのです。

反芻思考はマイナスの感情や思考を増幅させる

あなたもネガティブな傾向が強い性格であるならば、自分が普段どんなことに考える時間を割いているのか客観視することができれば、自分の中の反芻思考に気づけます。

思い出してみてください。お風呂に入っている時は人は独り言を言っていたり、自分の素の感情を出すものです。

気づいたら過去の嫌な出来事をリアルに思い出して、感情がえぐられるような状態を経験することが良くある人もいると思います。

私のクライエントさんの中にも反芻思考が非常に強い方がおられます。シャワーやお風呂から上った後にどんよりすることに気づき、その理由を探ってみたら、シャワー中にかなりネガティブなことを考えていたという方もいらっしゃいます。

人間は考える生き物ですが、ネガティブな反芻思考が習慣になってしまうと、もう自分でも気づかないうちにマイナス化思考に陥ってしまってしまいます。マイナスの自動思考です。

ネガティブな意識は更に感情が伴うと、より強力に気分を害してしまい過去の出来事だったはずなのに「今」に存在しているかのごとく感情を呼び起こしてしまう危険なものです。それだけに非常に厄介な思考、それが反芻思考なのです。

この反芻思考をある程度軽減することができると、うつの症状が軽くなることがわかっています。極端な言い方をすれば、脳の疾患や異伝や体質的にうつ病になっているのではない場合は、この自動思考さえしないようになれば、うつ病は治ったような状態になるともいえなくもないと私は思います。

ちょっと言い過ぎのような気もしますが、それだけマイナスの反芻思考は良くないのです。

悪化すると認知がどんどんズレてしまう

ネガティブな反芻思考が強くなっていくと、やがて間違ったバイアス(思い込み)が増えていき、認知がズレてしまいます。特に反芻思考が強くなるとおこる心理的パターンが、いくつも出てきます。

よくあるのが、以下の思考です。

自己否定感

顕著な例は自分を責めてしまう自己否定感が強くなります。自分で過去の嫌な出来事を繰り返し思い出してしまい、自分を責めてしまう傾向が強まります。

客観性が高い状態であれば、冷静に過去の出来事から、今の自分にとってどう気持ちの整理をしていけばよいのか建設的に考える力が本来はあるはずなのですが、心がすり減ってしまうと、それも難しくなります。

心のフィルター

良い出来事を全て自分の中のフィルターにかけて排除する傾向にも陥りがちになります。せっかく良い出来事が目の前にあったとしても、それよりもネガティブなことに対してフォーカスしているために、良いことやチャンスなどに鈍感になってしまうんですね。

結論の飛躍

結論も飛躍させた考えに陥りがちにもなります。特に先読みの誤りといいますが、常に物事が悪い結果になるのではと予想するようになり、不安感が強くなってしまいます。

こうなってくると、周囲の人への不信感も強くなり、他人が信じられなくなってしまうこともあり、周囲から離れ孤立していく人もいます。

無力感

不安や気持ちが折れてしまっている状態が長く続くことにより、独力で環境を変えていこうという意識が弱まり、無力感や空虚な気持ちが増えてしまいます。、

反芻思考を減らすために効果的なこと

反芻思考をできるだけ減らすことがうつ病を回復していくのに大きく役立ちます。ここからはアクションをある程度起こせる軽度なうつ病の方向けのアドバイスです。無力感が強く行動を起こせない状態の方の場合は、セラピーやカウンセリングが必要です。

散歩

散歩は意外にも反芻思考を減らすことが研究でもわかってきています。森林などを数十分散歩することで、脳が一種のリラックス状態になり、反芻思考が減る傾向がわかったという研究があります。

「最近あまり散歩をしていないな」という場合は、是非自然の中を散歩してみることをお勧めします。可能であれば、花や葉っぱ、風の匂い、鳥の声などに集中してみてください。

それだけで、非常にリラックスできる人がいます。一眼レフやスマホのカメラでも良いので、自然の写真などに集中して撮影するのもとても良いと思います。

葉っぱの模様を良く観察したり、緑の色などを目に焼き付けるのも良いと思います。何より、さわやかな空気を感じてのんびり歩くことはリラックスに繋がります。適度に歩くことで脳内のセロトニンの放出量も幾分増えることが期待できますので良いと思います。

体が重苦しくて散歩が難しい場合は、お部屋に観葉植物をおいたり、森林浴を感じられるようなアロマを部屋で使うことも効果的です。1日10分くらいは人間が作ったものではない、自然の造形物を眺めたり観察したりしてみてください。

反芻思考を止める効果があります。

ボールを追うスポーツやボクシングなどのエクササイズ

スポーツに集中できる場合は、是非トライしてください。テニスやサッカー、ボクササイズなども反芻思考を止めるのに非常に効果が高いです。

何に集中することが悪い思考を停止させるのに効果的なので、運動することができそうな体調な方は是非やってみることをおすすめします。できるだけ1日のうちで、何かに集中する時間を持つことがうつ病改善には効果的です。

瞑想

瞑想はよほど重症のうつ病の方でなければおすすめの反芻思考解消法です。マインドフルネス瞑想などはうつ病に一定の効果があることがわかっています。

個人的には、ヴィパッサナー瞑想などもおすすめすることがあります。ヴィパッサナー瞑想とは、わかりやすくいうと、瞑想というよりは自分の動作の実況をする感じの行為です。

コップを持った瞬間に「今自分はこの冷たい温度のコップを右手で持った」「私は今この温かいお湯のお風呂に使った」など、自分の動作を数分感、心の中で逐一実況し続けるのです。

初めは1日1分でも良いので、自分の動作を実況することをお勧めします。できれば声に出して言うとより効果的です。

1分、自分の動作の実況ができたということは、1分間反芻思考をする時間を減らせたということになります。翌日には2分間トライしてみてください。毎日5分でも良いのでヴィパッサナー瞑想を繰り返すことで、前頭前野がリラックスして気分が楽になる人も多くいらっしゃいます。

反芻思考を改善していくコツは今現在に集中する何かをすることが大切です。

可能であれば、過去の出来事から自分なりの良い意味を決める

これは難しい人もいると思いますが、もし可能であるならば、あなたの辛い過去の出来事に関して蓋をするのではなく、何か前向きな意味をあなたの独断で決めてしまうことをおすすめします。

これは心の傷の度合いが強いと、おいそれとは出来ないかもしれませんが、少なくともあなたがどのような意味をそこへ持たせてあげるかは、あなたが自由にしても良いのです。

辛い出来事には何か大きな意味があったはずと思い、そこに理由を見出しましょう。

実は出来事自体には、そもそも意味というものは付けられていません。私達人間がどう意味付けをするかによって意味は決まります。ある人にとっては犬は怖いものだったり、ある人にとっては犬は癒やしの象徴だったりします。

犬自体に意味はないのです。同じように出来事もあなたがどんな意味を持たせるかによって変化します。つまりあなたには意味をどう持たせるのか自由な権限があるのです。

過去の失敗や苦い経験した今の自分だからこそ、あなたと同じような境遇の人に対して、きっとあなたは理解し手を差し伸べてあげることもできるはずです。傷が深い人ほどこれは難しいものなのですが、自分なりに意味を付けて良いものだということは理解していただけたら幸いです。

変えられない過去を受け入れ、自由に変えられる今と明日への糧に変えることができると、反芻思考は自ずと減っていきます。

過去は変えられませんが、本来今のあなたを縛るものでもありません。それはある意味錯覚です。そういわれると、腹が立ちますか?

あなたは実は、自由にこの世界を駆け巡り、自由に感じ、自由に決めていける、その力を実は持っています。

これまでの環境や自動思考、認知などがブレーキとなり、そこに気づいていないだけなのです。過去の呪縛から自分を自由にしてあげましょう。

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まとめ

  • 反芻思考は悪化すると自己否定や認知がズレてしまう
  • 散歩や瞑想などが反芻思考を治すのに効果的
  • 可能であれば、過去の出来事に自分なりに納得できる良い意味を持たせると反芻思考は減る

散歩はとても効果的なエクササイズなので、動ける方は是非生活の中に取り入れてください。あまり生真面目に考えすぎないように気をつけてくださいね。考えすぎるとより意識してしまって逆効果なることがあります。

思いつめるのではなく、シンプルにただやってみるような感じで散歩や瞑想などにトライしてみてください。焦る気持ちはわかりますが、成果を出すことよりもトライしてみることを目標設定にしてみてください。

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makoto

心理カウンセラー メタ認知、行動心理の専門家 生きづらさや悩みの解決をサポートしてます。 才能発見のカウンセリングや脳科学を活用した心理療法などを得意としています。 3カ月で回復することを目指し、これまで述べ2000人のカウンセリングに携わっています。 うつ病を含めカウンセリングの奏効率85パーセント 趣味:ドライブ、読書、カフェ巡り、アニメ、料理、瞑想

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