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ポジティブ思考になる方法と心理学としては無理にしないほうが良い理由!

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考える女性

何かといわれるポジティブ思考。よく自己啓発ではポジティブになりましょう!なんて言葉が聞かれますよね。あれって実際のところ、やめたほうがいい場合があります。

特にうつ病の人がそれを実践するのは危険も伴いますので注意が必要です。むしろネガティブをポジティブに活用することの方が利点があることもあるのです。今日はポジティブ思考になる方法を心理学的観点からお伝えします。

ポジティブ思考を心理学的にみると!?

誰でもポジティブ思考になれたらいいですよね。あなたもきっとそう思っているはず。

あなたがこの記事をご覧になっているということは、おそらくあなたは今の自分がポジティブ思考ではないという自覚があるのかもしれませんね。

自己啓発セミナーなどでは、イケイケな感じでモチベーションを上げて、ポジティブ思考でいきましょう!といった感じで、場を盛り上げてディスカッションするケースがありますが、流石にあれは良くないです。

心理学の観点からすると、そもそもネガティブな人が無理やりポジティブ思考になっても逆効果になる場合が大半です。それはこのサイトでもよくお伝えする【自己肯定感】に関係があります。

モチベーションは不要で自己肯定感が必要

自己肯定感とは自分のことを大切に思う氣持ちや感覚のことですが、それが低い人は、いくらポジティブな思考になろうとしても、潜在意識では自己否定の氣持ちがあるので、うまくポジティブになることができないのです。

一時の間だけポジティブ思考になれたとしても、一晩寝たらあらびっくり、もうモチベーションは戻っています。場合によっては、もとに戻った現実を確認してがっかりして前より悪くなっているなんてこともあるのです。

仮にモチベーションの勢いでそのまま何かにトライしても、何か壁にぶち当たってしまうと、すぐに諦めてしまいます。それは自己肯定感の低さと、情熱の欠如によるものが大きいのです。

モチベーションと情熱は別物です。モチベーションはカンフル剤、情熱は普遍的な太陽の光のように消えない炎のようなものです。

モチベーションというものは本来不要です。もちろん良いことを体験し、感動し、モチベーションが上がるというこは良いことです。しかし本来のモチベーションというものは、自然に高まるものであり、意図的に高めるものではありません。

ポジティブ思考を考える場合は、自己肯定感を高めることや、より現実的な検知に立って自分の現状を顧みる客観力が大切になります。

あなたがポジティブ思考になりたいと思っているのであれば、感情をどうにかしたいという氣持ちはよくわかるのですが、まずは自己肯定感を高めるための行動にフォーカスする方が大切なのです。

ネガティブ思考を心理学的にポジティブに活用する 回避フォーカスについて

ネガティブ思考といっても、それは度合いによりけりです。あまりにもネガティブ思考が強いと人は病気になります。うつ病などは、潜在的なネガティブ思考を長期的に続けたことで発症する病気です。

ただネガティブ思考という思考そのものは本来人間が持っている本能のようなもので、危険から身を守ったりするための回避フォーカスなのです。

心理学では獲得フォーカスと回避フォーカスという概念があります。かいつまんで説明すると、獲得フォーカスとはアグレッシブで何かを獲得することを優先的に思考、行動をする傾向です。

獲得フォーカスの性質は情熱であり、デメリットは判断力の欠如だったり、慎重さにかけることです。

一方、回避フォーカスは、慎重かつ冷静であり、物事のリスクを避けて被害を最小にすることに重点をおいた思考、行動を指します。性質は冷静、慎重であり獲得フォーカスと特徴は正反対です。

獲得フォーカスはリスクは挑戦するものと捉え、回避フォーカスはリスクは避けるものと捉えます。どちらも時と場合によっては必要なことです。

人はこの獲得フォーカスと回避フォーカスの両方を誰しもが持っています。この獲得フォーカスと回避フォーカスのどちらの傾向が強いかということがその人の思考、行動、人間性を表す指標の一つなると思います。

ネガティブ思考というものは、ある意味回避フォーカスなのです。あまりに回避フォーカスが強いと、流石に慎重すぎて行動にブレーキが掛かってしまいチャンスを失ってしまいますが、適度であれば思い込みや勢いだけで何かをして失敗するリスクを大幅に軽減することに有益です。

無理にポジティブになろうとすると逆効果

つまりネガティブ思考全てに言えるとは限りませんが、ネガティブ思考が強い人は、本来慎重な人なのです。

無理にポジティブ思考にしようとするよりも、自分の慎重な性格、臆病な部分があれば、その慎重と臆病な部分はまずは人間にとって身を守るために必要なものであることを自分で評価してあげてほしいと私は思うのです。

その上で、その慎重さや臆病な部分が強すぎると感じるなら、それを少し緩めてあげる意識を持つだけで、今はそれで良いと思います。無理にポジティブになろうとする必要はそもそもないのです。

車のブレーキを少し緩めるようなイメージです。ポジティブというアクセルを踏まなくても、ブレーキを緩めることが大切です。

あたかも「ネガティブ=悪」とか「ネガティブ思考を持っていてはいけない」と考えることがそもそも不要なのです。あまりにポジティブ思考に執着してしまうことは、あなたの望んでいることとは反対の結果になりかねません。

本当のポジティブな人はポジティブかネガティブかをあまり気にしません。それでも、どう行動したら良いかわからない場合には次の事を行ってください。

ポジティブ思考に結びつく行動

1.言葉の習慣を変える

心理学的見地からすると、ネガティブ傾向が強い人は、自己肯定感を高めることが必要なのですが、それにはかなり専門的なサポートが必要となります。個人でできる範囲のものとしては、言葉の習慣を変えることができます。

ポジティブになろうとするのではなく、ネガティブな言葉を使わないようにしてください。ネガティブ思考の人は知らず知らずのうちにマイナスの言葉をよく使っています。

  • 「やっぱり駄目だったか」
  • 「どうせあの人はお金があるから」
  • 「なんで駄目なんだろう」
  • 「全くついてないなー」
  • 「あの人はどうしてこうもいい加減なんだ!」
  • 「世の中腐ってる」

こんな感じで、自分のこと、他人のことにネガティブな言葉を発してしまっている場合は、今から発言する言葉を変えるようにしてください。

まずはマイナスの言葉を言わないように意識するだけで良いです。人間、習慣がとても大切です。毎日何気なく発している言葉は、脳に一種の洗脳状態を作り上げています。

あなたがこれまでの人生で、知ってか知らずか発している言葉がネガティブな傾向が強ければ、脳にはネガティブな感覚が刻まれていきます。それが自分にとっての当たり前の感覚、いわいるコンフォートゾーンになってしまうのはよろしくないです。

自分の発する言葉に注意を払うようにするだけでも、いかに普段自分がネガティブな言葉を使っているのかを確認することができます。仮にそれがはっきりしたとしても自分を責めるのではなく、改善点が見つかったことに小さな喜びを感じてもらえると私は嬉しいのです。

知らないことには改善ができませんからね。自分を顧みるとか自分と向き合うということは、こういった自分の言葉に注意することも含まれます。

もし可能であれば、仮に心でネガティブに思ってしまっても、その後に発する言葉を変えることができれば尚良いでしょう。

  • 「やっぱり駄目だったか」→「とはいえ、この先まだわからないぞ」
  • 「なんで駄目なんだろう」→「ではここからどう変えようか」
  • 「全くついてないなー」→「ここからの行動が試されている!」
  • 「あの人はどうしてああいい加減なんだ!」→「わたしも気をつけよう」
  • 「世の中腐ってる」→「まずは自分が幸せになることが先決」

これはできればこうした方がより良いという意味です。もしこれができればそうしてくださいということです。無理なら、今は言葉に意識を払うだけで良いです。

劇的に自分を変えようとすると失敗してしまいます。小さなことからコツコツと変えていくと、やがて大きな成果が生まれます。

2.友人や環境を変える

これはあくまで可能であればという話ですが、自分にとって害になる友人、知人がいるかどうかを確認してください。あなたに対して頼み事しかしない人はいませんか?

ネガティブ思考が強い人は、大抵は友人、知人の中にそういった人がいます。自分の思考の性質と周囲の人間像は合せ鏡のような関係です。人生を変えたければ友達を変えろとコンサルタントの大前研一さんが仰っていたと思いますが、それは一理あります。

逆に自分が変われば友達も変わっていくということも言えます。関わる人、環境を大きく変えると確実に何かが変わります。ただ付き合う人を変えても相手の性質が違っていなければ意味がありませんのでその点を忘れないようにしてください。

自分で人を選ぶのです。人間は、友人や親しい知人5人の平均のようになるともいわれています。全体的に良い友人が多ければ自分も行動や思考を相手に合わせるようになり引き上げられます。その逆もしかり。

ただこれはネガティブ思考が強すぎる人には、逆に自分のマイナス点を人と比較して強化してしまう可能性がなくもないので、判断が必要です。人との比較癖が強くて、自己否定の強い人には不向きなやり方です。

3.自分の本当にやりたい事を見つける

これができていれば、大抵の場合はポジティブ思考になっています。これが方法としては健全であり理想的です。ただもしあなたが自分はいったい何をしたいのかわかっていないのであれば、以下の点を参考にしてください。

  • 自分のことが好きかどうか
  • 親や他人の夢や理想を勘違いして追いかけていないか
  • 社会的な体裁ばかりを気にしていないか
  • コンプレックスを抱えてそれが壁になっていないか

こういったことが顕在的に、もしくは無意識で潜在的に感じている場合は、本当にやりたい事が見つからなくなっている可能性があります。こうした自分の才覚を発見することは人生を切り開く上では核となるものです。

ポジティブになる方法として、自分の本当にやりたい事を見つけるというのは活力が生まれる重要ポイントです。

まとめ

  • ポジティブ思考になる方法はモチベーションに頼ってはいけない
  • ネガティブ思考は回避フォーカスであり、適度には必要なものである
  • ネガティブ思考を緩めることがコツ
  • マイナスの言葉を避ける
  • 場合によっては友人や環境を変える

ポジティブ思考になる方法についてお伝えしました。あまりポジティブに執着すると逆効果になるので、気をつけましょう。

むしろネガティブな発言に気をつけたり、自己肯定を高めるたり、自分の本当にやりたい事を見つけることが、結果としてポジティブ思考になる方法に繋がります。

ご相談いただければ、あなたの才能や向いている方向性のアドバイスをさせていただきます。

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  • この記事を書いた人

makoto

心理カウンセラー メタ認知、行動心理の専門家 生きづらさや悩みの解決をサポートしてます。 才能発見のカウンセリングや脳科学を活用した心理療法などを得意としています。 3カ月で回復することを目指し、これまで述べ2000人のカウンセリングに携わっています。 うつ病を含めカウンセリングの奏効率85パーセント 趣味:ドライブ、読書、カフェ巡り、アニメ、料理、瞑想

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