パニック障害

パニック障害の症状や治療法!克服に必要なワンポイントアドバイス!

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パニック障害に悩まされている人は数十人に1人といわれていて、全世界に相当数いると思われます。治療をしていない人がとても多いため実際の患者数はわかっていません。実はパニック障害からうつ病へと移行する人がいることもわかっています。

ですのでパニック障害の段階で適切な治療をしておくことが、うつ病へと進行しないためにとても大切なことになります。

そしてかく言う私もパニック障害持ちです。といっても現在ではほぼ完全に自分でコントロールするまでに至っていますが、かつてはこのパニック障害に苦しんできた経験があります。救急車に乗ったこと2回^^;

今日はパニック障害というものの症状や原因、治療法にフォーカスします。また私がとった行動の中で見つけた克服のポイントなどについて少しだけお伝えできればと思います。

パニック障害とは

パニック障害に関してはあなたもある程度はご存知かと思いますが、一般的にパニック障害とはストレス環境下で発生することが大半で、強いストレスを感じた瞬間に動悸、息切れ、めまい、強い不安におそれわれてしまう症状をいいます。

まさにパニックに陥ってしまうのがパニック障害です。次に具体的な症状を確認してみましょう。

パニック障害の症状(発作)

パニック障害の代表的な発作症状を以下にまとめます。

  • 動悸
  • 過呼吸
  • 息切れ
  • 冷や汗
  • 呼吸困難
  • 筋肉の緊張
  • 強烈な不安
  • 不整脈
  • 死ぬかもしれないという恐怖

これらの症状が突然表れたらと思うと結構な恐怖ですよね。パニック障害で圧倒的に多いであろう症状としては動悸と過呼吸です。特に私もこれらの経験をかつて何度もしてきたことがあるのですが、本当に恐ろしいものです。特に息ができない感覚があり、これが死を連想させます。

このまま窒息してしまうのではないかといった恐怖心が、より動悸や過呼吸による手のしびれ、唇のしびれにも繋がりますし、呼吸困難を感じさせてしまいます。

パニック障害にも程度があり、本当にひどいパニック障害は脳機能の異常があるともいわれています。個人的に思うのは精神の影響はかなりあると見ていますが、医学的には心や性格に原因がある病気ではないという意見があります。

私はこれにも懐疑的です。脳内神経伝達物質の影響は確実ですが、そうなるのに日頃のプレッシャーやストレス、不安などが関わっているのではないかと思っています。パニック障害と医者に診断されるとSSRIなどの薬を処方される場合があります。

それにより症状が軽減する人もいるそうですが、重傷者への使用はともかく、軽度の人への使用には疑問を持たざるを得ません。患者を薬漬けにしてしまいかねません。あまりに簡単にSSRIを使用している医師が多いです。

適切なSSRIの使用を医師にはしてほしいと思います。

広場恐怖症

パニック障害の特徴のなかで広場恐怖症というものがあります。これは文字通り公衆の場所で発作が起きてしまったらどうしようという不安が想起され起こされる発作です。

家以外の場所でおこる発作と理解しても良いでしょう。電車の中、人混み、エレベーターなど。特に一度電車の中で発作を起こした経験があると、また発作が起きたらどうしようという不安がおこり、電車に乗れなくなってしまう人も非常に多いです。

私も広場恐怖症を多分に経験しました。一時期、電車はもとより、外出することすら困難になった経験があります。

パニック障害の原因

パニック障害の原因には諸説あります。パニック障害経験者としての意見として何より確実にいえることは、ストレスや不安です。慢性的なストレスや何か強烈な恐怖や不安、また発作が起きたらどうしようという不安を感じる時にパニック発作が発生することが多いです。

※医師によっては心因性のもではないという見解がありますが、私が見てきているパニック障害を持っている人は、往々にしてプレッシャーやそれなりの不安を抱えている人が多いと感じています。

患者さんの生育環境等からチェックする必要があると私は思いますが、それをしている医師は少なそうです。精神的、自律神経などの乱れもなく純粋にパニック障害になっている人は、ごく少数ではないかと感じています。

大半は過呼吸や広場恐怖症の人と私は感じています。

次の項目では心因性の問題が原因で発作を起こす人向けの說明です。脳機能の問題で発作が起きる人とはあまり関係がございません。

1.慢性的なストレス

パニック障害の原因には慢性的なストレスが引き金になることがあります。会社での人間関係、失恋、離婚、お金の不安など。人間が生きてく上で体験するであろう諸々の問題がストレスとなり、そのストレスを受け流せない、処理できないでいるとパニック障害になってしまうことがあります。

2.急なストレス

これは慢性的なストレス環境という素地がある人に多いのですが、急なストレスが引き金となってパニック発作が出る人がいます。会社の会議など緊張を強いられる場面であったり、ケンカや言い合いをしてしまい興奮した時にも発作が出る場合があります。

3.強い不安

慢性的に不安を抱えている人もパニック障害の発作が出ることがあります。不安はストレスとみなすこともできますので、そのような感情が長く続き、不安が極限までに達することでパニック障害になることもありえます。

4.PTSD(心的外傷後ストレス障害)

強烈なストレス体験、衝撃的な出来事を目撃、体験することで発生するPTSD。PTSDは心的外傷後ストレス障害といって、強烈なストレス体験の直後、あるいはだいぶ遅れてフラッシュバックという形で発生する症状です。

このフラッシュバックが起きた時に身体的な症状としてパニック発作が起こる可能性もあります。

5.カフェインの過剰摂取

意外に知られていないのがカフェインの過剰摂取です。カフェインは興奮作用もあり、血管を収縮させる作用もあります。パニック障害との関連への根拠としてはカフェインの脳内での作用にあるといわれています。

脳内では神経伝達物質というものが分泌されています。活動的で興奮作用があるといわれている神経伝達物質の働きを抑えるアデノシンという物質があります。このアデノシンの働きを阻害する作用がカフェインにはあるといわれています。

このアデノシンの働きが落ちすぎると、ノルアドレナリンが強くなりすぎてパニック発作を起こすことに繋がる可能性が示唆されています。

ですので、コーヒーは1日2杯くらいまでにしておいたほうが無難です。カフェインを多く取りすぎるとパニック発作が起きやすくなるので気をつけましょう。

私もカフェインの過剰摂取と思われることが原因で強い発作をお越し病院に運ばれた経験もあります。これについては後日お伝えします。

6.喫煙

タバコですが、これは喫煙者のほうが非喫煙者よりも予期不安の症状が強い傾向にあるために悪影響という話があります。明確なメカニズムはわかっていませんが、喫煙者のほうがニコチンが切れたりしたときの情緒不安定の度合いが高いためにいわれていることです。

個人的にはパニック障害になる大きな要因とは思っていはいませんが、悪化をさけるのであれば早い段階でタバコを控えたほうが良さそうです。いずれにしても喫煙は血液を汚し、タールは癌の影響にも結びつきますので避けておいたほうが無難です。

7.アルコール

アルコールもタバコと同じ原理です。アルコールが体内を回っている間は良い気分ですが、酔いが覚めるとそのギャップによって不安やストレスが増してパニック障害になりやすくなるといわれています。

睡眠にもアルコールは悪影響ですので、極力飲みすぎないことが大切です。

パニック障害の治療法

一般的にいわれているパニック障害の治療法を以下にまとめます。

薬物療法

一般的には薬物療法を病院では進める傾向にあります。抗不安薬などが効果を発揮することもあります。個人的にはそれは対処療法であり、根本治療ではないと考えます。ただ不安が強い人は安定剤の活用は有効です。

睡眠が取れていない人は睡眠導入剤や睡眠薬も対処としては必要な場合もあります。ただ薬物療法はパニック障害の根本治療にはなりえないということは理解しておいたほうがよいです。

※一切心因性に由来しない脳機能に起因するパニック障害であれば薬物治療が効果を発揮することがあります。

認知行動療法

これはとても有効な治療法であると考えます。認知行動療法とは、わかりやすくいうと自分の認識の確認、修正を行い考え方や思考パターンを変えてストレスを軽減させる方法です。

主に、ストレスがかかった瞬間の感情や考え方に自分で着目します。その理由や原因を自ら探っていくことで問題の本質を見極めます。それにより考え過ぎや他の妙案が思い浮かび問題を解決していく能力を高めます。

うつ病にもパニック障害にも非常に有効と個人的に感じているものが認知行動療法です。ただしPTSDなどの人には不向きです。

あなたがもし強い不安や生きづらさ、ストレスを慢性的に抱えているのであれば、カウンセリングなどを受けて認知行動療法を学んでみるのがおすすめです。

運動療法

パニック障害の観点からすると、日頃から汗を流す運動やしっかりと筋肉を動かし精神をリフレッシュさせる意味での運動療法は良い効果を生みます。

パニック障害の人の多くには運動不足であったり、ストレスから脳内ホルモンの分泌が悪かったりする人が多いのです。運動をすることで体も心も活性化し、ストレス緩和や抵抗力も高めます。

普段から運動をして心臓をしっかり動かしていくことも、発作を予防するのに役立ちます。普段から鍛えていると心肺機能などの肉体的な不安(動悸や心臓や肺に問題があるのではないかといった不安)からくる発作は減りますのでその分だけ安心です。

これだけ鍛えているから肉体的な問題は無いという確信が安心に追加されます。

食事療法

食事療法もパニック障害の根本的な改善には寄与しない可能性もありますが、ビタミン、ミネラル、タンパク質の不足なども、脳には悪影響があります。栄養が偏っている人にとっては食事の見直しもうつ病やパニック障害にとって、必要な場合もあります。

パニック障害の克服のポイント:次の言葉をインプットしましょう!

パニック障害に対してどのように対処すれば良くなっていくのか。これに関しては私のあくまで個人的な体験からという話にはなりますが、有効な方法をお伝えできればと思います。

そこで出てくるのが認知行動療法です。認知行動療法を私は取り入れることで、パニック障害の発作をほぼ発生させないことに成功しています。

ただそれを語るにはとてもこの記事では収まりきらないので、そこで今日は必要な手順を超簡略化してお伝えします。

あなたがパニック障害であるのなら、まずは次の1つのポイントだけをまずは心に刻みつけましょう。この言葉を知っておくのではなく、心に刻むのです。

「パニック障害では死ぬことはない」

この前提をあなたの心に刻んでください。そもそもパニック障害では死にません。死への恐怖がパニック障害をより煽ることに繋がっている人がいます。

何度も何度も頭にインプットしましょう。私は発作が起きそうになった場合には次のようにも考えました。

「ああ、またパニック発作か。また動悸がしてる。息苦しく感じる。でもこれって毎度のパニック発作じゃん。どうせ死ぬことはないから大丈夫。結局大丈夫ってことでしょ。」

こういう風に考えるようにしてください。いきなりここまで思えなくても、まず死ぬことはないということをしっかりと意識しましょう。これだけで、死への恐怖で不安を自分で煽ることはなくなります。

パニック障害の克服のポイント:自分の呼吸の速さに注意を払う!

もう1つ簡単な方法としては自分の呼吸に気づくことです。呼吸の何に意識をするかというと呼吸の速さです。パニック障害の人は、発作が起きそうになったとたんに呼吸が早くなります。

パニック発作が起こった時には自分の呼吸のスピードに意識をおいて、ゆっくり深呼吸するようにしてください。運動不足の人やストレスの多い人も呼吸が早い傾向あります。

自分の呼吸に意識を置くためにも普段から適度な運動や瞑想などを習慣づけるとパニック障害の改善に大いに役立ちます。

指先や手のひらのマッサージがおすすめ

パニック発作が起きている時というのは、交感神経が刺激されています。人によっては自律神経があべこべに働き、汗をかいたかと思えば、まぶたが重たく感じたり、手の指が冷たくなったり過呼吸で唇や手の指がしびれてきたりすることがあります。

そういったときは呼吸をゆっくりにして、手の指やひらをマッサージしてあげてください。特に指や爪のあたりもんであげると副交感神経が働きやすくなり、気分が落ち着きやすくなります。

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まとめ

  • 脳機能の異常に起因するパニック障害がある。
  • 多くのパニック障害はストレスや心の在り方に起因していると筆者は考えている。
  • パニック障害では死なない。
  • 自分の呼吸の速さに気をつける。
  • 個人的見解だが運動不足の人にパニック障害の人が多いと感じる。
  • 指や手のひらのマッサージがおすすめ。

今日はパニック障害の症状や原因、克服に向けての簡単な対処法をお伝えしました。まだまだ大事なポイントや克服のために重要なポイントがありますが、まずは今日お伝えしたポイントを理解しておくだけでも随分違ってくると思います。

パニック障害は、その症状よりもストレス環境やあなたの生き方や思考パターンの見直しで解決できる部分が多いと私は思っています。より専門的な解決を望まれる場合は、専門家への相談が近道です。

そして自分の中に不安やストレスがないか確認することも必要です。天真爛漫、人生が充実しているのにパニック障害になっている人を私はあまり聞いたことも見たこともありません。

また後日、私のパニック障害の体験談などもお伝えできればと思います。

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  • この記事を書いた人

makoto

心理カウンセラー メタ認知、行動心理の専門家 生きづらさや悩みの解決をサポートしてます。 才能発見のカウンセリングや脳科学を活用した心理療法などを得意としています。 3カ月で回復することを目指し、これまで述べ2000人のカウンセリングに携わっています。 うつ病を含めカウンセリングの奏効率85パーセント 趣味:ドライブ、読書、カフェ巡り、アニメ、料理、瞑想

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