
うつ病の患者さんやそうではない人にでもやる気がでないことってありますよね。
しかし全てにおいてやる気がでなかったり、何をやっても無駄に感じてしまいどうする気もおきなくなっているのならそれは学習性無力感(がくしゅうせいむりょくかん)を感じているのかもしれません。
今日は長引くうつ病患者にも多い学習性無力感についてお伝えいたします。
⭐️セルフイメージを書き換える時間の自由とお金の自由を手に入れる⭐️
関連サイト:山下まこと アメーバブログ 日々更新中
LINE@(メルマガのLINE版)でお友達登録をしていただくと、私からあなたへ、高い視点を身につけたり、調子が良くなっていくメッセージ「読むカウンセリング」をお届けします。
無料ですので、お気軽に登録してください。 |
目次
何もかも「やる気がでない」とすれば学習性無力感かもしれない?
自分では行動したいのに、なぜか行動できない。まったくやる気がでない。とてもうまくいく気がしない。あなたにはそんな感覚がありますか?だとすると、それは学習性無力感なのかもしれません。
学習性無力感とは、わかりやすくいうとこうです。
挫折を繰り返したり、人からダメ出しをされたり、自己否定し続けた結果感じるようになった無力感
無力感、無駄感、八方塞がり感といってもいいでしょう。学習性無力感に襲われると、自分の行動力がそがれてしまうので非常に厄介です。他人から見たら解決法があったり、やりようがいくらもあるのに、本人には冷静な判断ができません。
うつ病であったりすると、ただでさえ幸福物質といわれるセロトニンの分泌が悪いので、前向きに考えられなくなるのです。これは非常に由々しき事態であるといえます。
私のクライエントさんでいらっしゃるのは、うつ病に長年苦しんでこられ、これまで様々な方法を試してこられたような方がいます。カウンセラー、精神科、セラピー、食事療法、瞑想、民間療法など、どれもうまくいかず、気持ちばかりが焦ってしまう。そうしているうちに、何をやっても無駄といった感情が芽生えます。
でも辛さや苦しみは消えない。絶望感に苦しみ、身体的な症状まで悪化して不眠もひどくなってしまう。眠れないから気持ちはどんどん追い込まれる。まさに負のスパイラルです。これは本当に辛いです。地獄の苦しみといっても過言ではありません。
これが続くと非常に危険なのは、苦しいがゆえに死にたいという気持ちが生まれてしまうのです。自殺願望や希死念慮を持つようになり、楽になりたいという気持ちばかりにフォーカスするようになってしまいます。
周囲からしてみれば、生活で困ることはなく、気持ち次第なのになーといった意見もあるでしょうが、うつ病そのものの影響と学習性無力感の影響がダブルで重なってしまい、本来その人が持っているポテンシャルが全く発揮されない状態になっていることが事実あるのです。
この苦しみは当事者にしかわかりません。本人は死にたいのではなく、生きるのが苦しいのです。
これは本当に由々しき状態です。私自身もそういったクライエントさんと接する機会ががりますが、非常に前向きになってもらうことを難しく感じることも時にあります。
関連記事:やる気がでない時の効果的な対処法!原因と対策を知って楽になろう!
関連記事:やりたいことが見つからない!?やりたいことを見つけるたった1つの方法!
学習性無力感を解除するにはどうすればいいのか!?
まずは何といっても完璧主義が原因になっている人がいます。完璧主義があると、生きづらさを感じてしまうのです。
それについてはこちらの記事をしっかり読んでみてください。
参考記事:完璧主義の治し方!たった1つのこの考え方を取り入れよう!
学習性無力感を持ちやすい人は自己肯定感が低いのが特徴です。自分を情けないと思っていたり、今の自分が嫌いな人です。
それを払拭したい思いが強いので、常に仕事や目標のハードルを高く設定します。でも設定が高いためいつも失敗に終わり挫折を感じます。
そしてまた高い設定を変えないままトライしたり、別のアプローチで挑むものの、ハードルが高いために挫折を繰り返します。
あなたにはそのような傾向はありませんか?もしあれば完璧主義になっているかもしれません。自分のレベルをもう少し現実をみてハードルを下げてくださいね。
それができるだけで、相当無力感は軽減できます。小さな成功を繰り返すことで、階段を一歩一歩昇っていくように着実にステップアップしていくのです。
学習性無力感を解除するにはいくつかの方法があります。人によってもアプローチが変わってくるので、これが一番良いという万人向けの方法は決まってはいませんが以下の中にその可能性があります。
ただこれはあなたの学習性無力感の度合いやこれまでの人生、現状のストレスの強さによっては通じるものもあれば、かなり厳しいものなど個人差があります。
学習性無力感を減らす考え方や行動
- 他人の夢を追いかけていないか、本当にしたいことなのか自分と向き合う
- ダメ出し感を感じたりストレス源となっているものがあるのなら、そこからしばし離れて他のことをして過ごす。
- 認知行動療法を学び、自分に誤った推論、認知のズレがないか確認をする。
- 過去を見ず、今を見つめるワークを行って安心を得ていく
- マイナスのことを考えない思考パターンをトレーニングする
- 小さな成功体験を増やして自己肯定を高める
- トラウマが心の奥底にあり、それが原因になっていないか探り対処する
- 恥の概念を手放す
- 完璧主義を手放す
- 自分のダメな部分を逆手とって考えてみる
これらの対処法があるのですが、軽度であれば非常に有効で簡単に良くなっていく場合が大半です。しかし重症度の高いうつ病であったりすると、なかなか時間がかかるかもしれません。
学習性無力感が強い人は脳が疲弊しきっていますので集中力も削がれてしまって、物事に集中して取り組むことが難しくなっています。何より休むことが優先的な人も結構いると思います。
「休んだら負け」と思ったり「休んでいる暇なんて私にはない!」と思ったりして焦りに常に囚われてしまっている人も多いです。焦れば焦るほど、どんどん良い結果から遠ざかってしまうのですが、冷静な判断ができないために、やることなすこと裏目に出てしまいます。
急がば回れということが苦手になっていると人生が空回りしてしまいます。その場合不安を先に減らして安心を増やす取り組みが必要になっていきます。
また寂しさが異常に強い人もいらっしゃいます。強烈な孤独感、将来の不安など、強い不安の影響を受け、それを払拭するためにいろいろとトライするのですが、その都度、潜在的な自己否定や失敗への恐れが、マイナスの結果を引き寄せてしまい、成功の邪魔をしてしまいます。
そして実際に失敗し、挫折感を感じ、また自己嫌悪に陥ってしまう悪循環を繰り返します。そうして学習性無力感が強化されてしまい、何をしてもうまくいく気が全くしなくなり、ついには行動しなくなってしまいます。
自分の居場所を感じられず、若いうちに自分と向き合わう経験が得られず、アイデンティティの形成ができなかった人も大半です。自分が何者なのかを自分で決めていないために、自分をどうしたらいいのかわからず人に流されて生きてきた方も多いのかもしれません。
このように様々なパターンが人それぞれにあり、改善を促していくにはいろいろとワークをやっていくことや環境づくりをケースバイケースでしていかなくてはなりません。
あなたがこうなったのはあなたの責任ではないです。こういった思考パターンになってしまったのは、幼少期からの環境が大きく影響しているからと私は考えます。あなたに落ち度なんてものはないです。
そして今からでもあなたは変わっていく才能を持っています。それは私が保証します。
親に愛された感覚がないと無価値感が強くなる
親に愛された感覚がないまま成長してしまうと、人は無価値感が強くなります。
あなたは親の愛情を感じて育ちましたか?
愛されてないと感じている人の多くは、完璧主義になったり、学歴偏重になったりもします。
自分に対して権威性を持たないと価値がないと感じ、場合によっては肩書を重んじ、肩書のない人を信用しなくなる人もいます。
この状態は自己肯定感が低い人間になってしまっています。基本的に自分も人も才能、スキルがないと価値がないと思いこみ非常に狭い視野でしか生きられなくなってしまいます。
この場合、親から愛されなかった怒り、認めて貰えなかった怒りを感じ切ることが必用な場合があります。
怒りを今更吐き出せということではなく、自分の中に怒りがあることに気づくのです。しかし人生は全てにおいて、今この瞬間に何を選択するのかで人生が変わっていきます。
くさらず怒りを感じ切り、自分はよくやってきたよと慈しみ、だからこそ自分は今からなんだと思う気持ちが持てたらいいなと私は思います。
不安を書き切ると幾分、気持ちが楽になる
不安が強い場合は、不安を全て紙に書き出してみましょう。この場合は全てを書ききります。一つでも不安を書き忘れると、もやもやした気持ちが残ります。
もやもやがなくなるまで不安を書ききるのがおすすめです。不安を明確にするだけでも自分の今を認識することになり、自分をわかってあげられ気持ちが幾分は楽になります。
完璧主義をやめる!
学習性無力感の人に多いのは完璧主義の人です。完璧主義は減点方式です。100点からスタートして、後は減点していく評価主義なのでいつも悪い点数を自分につける呪いです。
あなたが完璧主義であるならば、即やめてください。減点方式から加点方式へ切り替えるようにしてください。これについては以下の記事を参考にしてください。
関連記事:完璧主義の治し方!たった1つのこの考え方を取り入れよう!
やる気がでない原因の一つに「パラダイムの影響」がある
やる気がでない人の中には次のようなパラダイム(無意識の信念)が隠れていることがあります。
パラダイムとは3歳から15歳ぐらいまでの間に、親、友人、社会環境での経験、刷り込みから作られる信念のことです。自分では気づいていないものが大半で、多くの人が自分に刷り込まれたパラダイムをベースに生きています。
ある意味で、パラダイムは自動プログラムのようなものです。
例えば、あがり症の人の場合、小学生の時に、クラスメイト達に何かがきっかけで笑われたとします。
それが原因で、自分は恥ずかしい人間だ。自分はあんな恥ずかしい想いをしたくないから、人前には出てはいけない。出たのなら見っともない姿は絶対にみせるわけにはいかない。できることなら人前には出ないでおこうと心に信念を無意識に刻むのです。
そうなると、人前に出る様なこと、例えば学生なら朗読や授業での回答、会社なら会議での発言の時などに緊張して震えてしまったり、うまく説明できなかったりします。
心では自分は恥ずかしい人間という信念がありますので、結果として恥ずかしい結果を再現してしまうのです。非常の大雑把にお伝えしましたが、自分のなかのパラダイムがあなたの行動を大きく邪魔をしていることがあるのです。
パラダイムの発見と修正には専門的なワークが必要となります。
自分の心の声を調べるワーク
そもそもあなたは自分のやりたくないことばかりしていませんか?
すべき思考。通称べき思考。こうしたい、ああしたいと言うよりも〇〇するべきという考え方を多く採用している人は、自分の本音を押し殺して生きています。
ストレートに人に欲しいとか好きとか、要らないと断ることができない人が多いのです。あなたはその点は大丈夫でしょうか?
人に物怖じせずに、イエスとノーをはっきり伝えられますか?頼まれごとを断りたくても断れないなんてことはありませんか?
そんな場合は、一度シンプルに自分の心の声を言葉にしてみることから訓練してみると良い場合があります。
もちろん、必要のない人もいますが、一応そういった人をよくカウンセリングするのでお伝えしています。
人間、相手がどう思うのかを考えすぎると、自分を犠牲にすることになり苦しいのです。相手がどうするかは相手が決めることです。それは相手の責任。
あなたが余計な気を回し過ぎるというのは、私からいえば、相手の決断や検討のチャンスを奪う行為になっているかも。
不必要な気の使い方はしてはいけないです。まずはあなたがあなたの心の声をちゃんと言葉にして表現することが大切です。

この写真を見てどう感じますか?
あなたはこの猫ちゃんの写真を見てどう感じますか?そっちょくに言葉にしてください。「かわいい!」「怖い!」などワンフレーズで出た言葉ならそれは心の声です。心の声に理屈は存在しません。

出典:https://www.pakutaso.com
ではこの空を見てどう思いますか?心の声を言葉にしてください。「きれい」「悲しい」「どうでもいい」いろいろ感情があると思います。自分の本音を言葉にして表現する習慣をつけてください。
それでこれがなんになるっていうの?と思うかもしれませんが、結構これ大事なことです。
あなたは自分自身で本音を言えないことはわかっていると思っているかもしれませんが、私から言わせれば恐縮ですが、あなは本当の本音をわかっていないことがあると思っています。
その証拠が自分の本音、やりたいことが自分で見えていないからです。もちろん、これがあなたに該当する絶対のものとは限りません。
ただ心の声をより正確に言語化することは一見関係ないように思うかもしれませんが、前向きな性格になるためや、うつ病にも非常に有効と私は考えます。
それは自分は何者なのか?何をしたいのかを知ることに繋がるからです。まさにアイデンティティの形成とまでいくと大げさな気もしますが、言葉にするというのは人が素直に自己表現をする基本だからです。
それを素直にできるようにしていないと、人生のいろいろなシーンでつまづきます。
その初歩の初歩が気持ちの言語化なのです。毎日、空を見てください。人間が作っていない自然を観察して、自分がどう感じるのかを言語化してください。自分は本当はどう思っているのか言葉にしてください。
これを習慣化できると、今度は人にストレートに心で思っていることをできるだけアレンジしないで伝えてみる練習をするのです。
そうしていくうちに、自分のなかの変化を感じるようになっていきます。
人間は辛い時は、自分の感情を言葉にすると軽くなることが科学的にわかっています。「今自分は辛いんだぁ」「今わたしはあのことでイライラしているんだ」という感じで、言葉に出して、自分の感情を素直に言語化してみてください。
ため息はついてはダメと言う人がいますが、あれは逆です。脳はため息をつくことで、心の使えや濁りを少しでも吐き出して楽にしようとしているのです。
うつ病の方の場合は、しんどい状況にあるかもしれませんが、何とか実行できるのであればトライしてみてください。
ただ感じ、言葉にし、その言葉を見極めるのです。とてもそんな気にすらなれないという方はかなり状態が悪いですが、言語化することは感情を鎮める効果が高いのでおすすめします。
難しいかもしれませんが、一人で抱え込まず専門家への相談をしてほしいと思います。私はいつでもお待ちしています。
関連記事:仕事の不安を取り除く効果的な方法を5つの不安から説明します!
LINE@でお友達登録をしていただくと、私からあなたへ調子が良くなっていくメッセージ「読むカウンセリング」をお届けします。
無料ですので、お気軽に登録してください。 |
![]() |
まとめ
- 全くやる気がでないのは学習性無力感の可能性がある
- 学習性無力感はうつ病の影響や完璧主義、これまで非成功体験が原因
- 自分の心の声を感じ取るワークがおすすめ
- 自分の本音を知ることから始めよう
やる気が出ない状態を改善するには早めの対処が重要です。学習性無力感を解消するために、行動ができる人は完璧主義をやめて目標のハードル下げて成功体験を増やすことが有効です。
自分の心の声を言語化するワークも有効なので、可能であれば習慣化してください。その際に過去の自分、嫌な感情を振り返ってしまう場合は別のワークが必要です。お気軽にご相談ください。