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うつ病以外の生き辛さの原因の一つ「HSP」の治し方や対処法はあるのか?

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あなたはHSPをご存知ですか?

HSPはハイリーセンシティブパーソンの略で高度な感覚処理感受性を持った人のことです。わかりやすくいうと、光、音、ニオイ、刺激、空気、雰囲気などに大して非常に敏感な人のことです。

これが原因で生き辛さを抱えてる人がとても多いことが問題になっています。一説には5人に1人とも。今日はHSPというものについて、そしてどう対処していけば良いのかその考え方にフォーカスしてみたいと思います。

うつ病とは別に、その生き辛さの原因にHSPが関わっているかも

HSPの正式名は「Highly Sensitive Person」といいます。この概念は病気とはされていません。あまりに過敏な場合は何らかの過敏症と診断されることもあると思います。それほどまでに人によっては物事に敏感になり生活に辛い思いを抱えてしまっている場合があります。

この概念を提唱したのはアメリカの心理学者エレイン・N・アーロン博士です。彼自身が様々なことに非常に敏感であり、その原因を探るために研究した結果、このHSPというものがあるではということを提唱しました。

ではアーロン博士が提唱してるHSPについて、その特徴を一部チェックしてみましょう。

HSPの特徴

音・光・ニオイに敏感

HSPの人は、大きく突発的な音や眩しい光、ニオイなどに敏感です。周囲の会話、雑音などが過敏に感じてしまい、集中できないことが多々あります。

物事を複雑に考え悩む

予想に反することがあると、その物事についていつまでも考えてしまう。自分の意見が本当に正しいのか自信がなく決断することに相当迷う場合があります。人によっては決断できずそれがストレスになっていることも。

人の感情を悟ることが多い

人の顔色や感情を察してしまうため、相手の機嫌を損ねないように振る舞ってしまい疲れることが多いことがよくあります。特に相手の不機嫌な顔を見ることが嫌いなため、意見することをやめて我慢してしまうことも多々あります。

臆病

普段から光や音、ニオイなどに敏感で、他人の感情が自分に入ってくることも多いことから臆病になりがちです。

ショックを受けやすい

自分の選択した判断が失敗したときに、ショックを受けやすいのも特徴です。自分の決断がうまくいかないと後悔してしまい、次の行動がより慎重になってしまいがちです。

感情を抑えるのが苦手

普段から我慢していることが多いせいか、何かのきっかけで感情的になってしまい怒鳴ってしまったり、突飛な行動を取ることがあります。周囲は突然の行動に見えるため動揺してしまうこともあります。

細かいことに気づいてしまう

周囲への警戒心が強く、空気を読むことにも敏感なため、細かいことによく気づきます。人の振る舞いや表情には特に敏感で、何を考えているのか、相手が疲れているのかといったことに敏感です。

一人でいる時間が絶対に必要

HSPの場合、人と長くいると疲れてしまうため、一人の時間を必要とします。誰にもこのようなことは少なからずあるのですが、HSPの場合、特に人を避ける時間を求めてしまいがちです。

うつ病とHSPとの関連

ここからは私の個人的な見解も含まれますので、参考程度にお願いします。

HSPの場合はとにかく光、音、ニオイに超過敏な人が多いと私は感じています。なかにはHSPが原因で生きづらさを感じ続け、うつ病になってしまう人がいると思われます。

単純にHSPだけでうつになるというよりは、機能不全家族で育ったこととHSPが重なると、うつ病になる可能性は飛躍的に高まるのではないかと私は考えます。もちろん、アダルトチルドレンも更にミックスされている人もいるので、より複雑です。

自分軸で生きられず他人軸で生きていて、うつ病であっても、光や音、ニオイにそれほど敏感ではない場合は、HSPではないと思います。

HSPにも個人差があり、症状が強い人は普段からいろいろなことに敏感が故に、人との違いを感じて生きています。

HSPにも度合いがありますし、うつでストレスが強い生活を送っているために、物事にただ過敏になっているだけの人も多いので判断が必要です。

あなたがうつ病を患っている場合、うつになる前に、子供の頃に光や音、ニオイに過敏であったりすれば、その頃からHSPだったのかもしれません。

純粋なうつ病だと、長いストレス環境や機能不全家族で育った人が大半です。もしあなたがうつ病を発症している場合、機能不全家族、HSPの要素がないかどうかを検討する必要があると思います。

関連記事:うつ病の原因とアダルトチルドレンの関係

あなたがHSPなら治し方はあるのか?どうすると良いのか

HSPに関して残念ながら治し方というものは確立されていません。しかし良い捉え方、活かし方ならあります。

HSPと気づかずに生活してきた人にとって、その過敏症は不快以外のなにものでもありません。人によっては、他人との違いや生きづらさから自分を責めてしまい自分を大切に思う気持ちである自己肯定感が低くなっている人が大半です。

HSPの人はどうすればよいのでしょうか。

私の考えとしては、HSPの場合、2つの考え方を持つことをお勧めしています。

1.HSPは過敏症である

少しネガティブなものの見方かもしれませんが、HSPは過敏症、つまりアレルギー症状と捉える考え方ができます。あなたが仮に花粉症であったとして、花粉症自体を嫌っても、あなた自身を責めることはありませんよね。

HSPであることで、反応を嫌っても、自分を責めることにはつながらないという論理的な思考をここでは知ってください。HSPは症状であって、あなたの人格とは別の話です。

とはいえ、ただ過敏症と考えたところで人生があまり楽しくはなりません。そこで次の考え方を取り入れて欲しいと思います。

2.HSPは能力である

HSP自体は私は個性と考えます。表現を変えれば「超能力」と捉えます。あなたはその過敏さ故に空気が読め、多くのことに気づき、場合によっては察知し先回りをすることが得意です。

これはもう一種の超能力です。昔、小栗旬さんのドラマで「BORDER」というものが放送されていました。幽霊が自分にだけ見えてしまう刑事の話でしたが、幽霊と会話をして犯人を探す主人公という設定がとてもユニクで面白かったです。

HSPはある意味特殊能力なので、どこかあのドラマと似たような感じと思いませんか?他人には気づかいないことに気づいてしまう能力。捉え方によっては、あなたが過敏なのではなく、周りが鈍感ともいえます。

そうなってくると、HSPは場合によってはあなただけの才能であり特殊能力なのです。

HSPの人はその過敏さを活かす仕事もあるのではと私は感じています。音に敏感な人は、音楽や音を聞き分けるような仕事であったり、ニオイに敏感な人は味覚が繊細なため、料理や味覚を活かした仕事が向いています。

人の顔色、感情に敏感な人は、その能力を活かして、私のようなカウンセラーやセラピストになると、実力が発揮されるかもしれません。想像力が豊かな人は、執筆やクリエイティブな仕事が向いていると思います。

逆に人との関わりをできるだけ避けたいという場合は研究者タイプかもしれません。

あなたは自分の才能を活かすお仕事をされているでしょうか?自分らしくいられる生活の仕方をチョイスしていますか?もしそうでないならHSPの能力をどうぞ自分の強みと捉えるようにしてください。

包丁も自動車も間違った使い方をすれば凶器になりますが、正しく使えばものすごく便利なツールになります。あなたの能力もネガティブに捉えれば苦痛ですが、それを扱うことができればあなたを最大限に活かすツールになります。

それを決めるのもそれを扱うかどうかも、あなたにしかできません。

物事の捉え方を変えるだけで、人生が一変してしまうことがよくあります。あなたがHSPという特殊能力を活かす生き方を見つけていただければと思います。

まとめ

  • HSPが生き辛さの原因になっている人がいる
  • うつ病患者にはHSPを持った人もいる
  • うつ病が先かHSPが先かはケースバイケース
  • HSPは才能であり特殊能力である
  • その能力を活かす仕事を選ぶことも人生の選択である

今現在、HSPで辛い思いをされている方にとっては気休めにしかならないかもしれませんが、自分にとって弱点と思っていたものが、実は強みであることが人には多いのです。認知の仕方を変えれば人は幸せになれることが、この他にもまだあなたの中には沢山あります。

あなたが過去という鎖を自ら切り離し、今日より明日、明日より未来に、どんどん新しい気づきからあなただけの幸せを、あなたの力で創造していけるように私はいつも応援しています。

カウンセラーの紹介

  • この記事を書いた人

makoto

心理カウンセラー メタ認知、行動心理の専門家 生きづらさや悩みの解決をサポートしてます。 才能発見のカウンセリングや脳科学を活用した心理療法などを得意としています。 3カ月で回復することを目指し、これまで述べ2000人のカウンセリングに携わっています。 うつ病を含めカウンセリングの奏効率85パーセント 趣味:ドライブ、読書、カフェ巡り、アニメ、料理、瞑想

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