うつ病 自己肯定感

主婦でうつ病の場合、治し方について傾向から掘り下げていくと見えてくること

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悩む女性

家庭を支える主婦の人でうつ病で悩んでおられる方は結構多いと思います。私のカウンセリングルームにも主婦の方のご相談をよく受けることがあります。

今日はそういった主婦業をされている方に多いうつ病の傾向や治し方についてフォーカスしたいと思います。

うつ病の主婦の場合どのような治し方が有効なのか?

正直なところ、うつ病に関して主婦の方に特有の治し方というものが何か提唱されているわけではありません。職業的な部分よりも患者さんご自身の考え方、生き方、物事の捉え方があり、人それぞれ違います。

そういった個人が持つ特有の生き方や思考法を見直していくことが最も有効な治し方なのだと私は思っています。

とはいえ主婦の方の場合、働き方といいますか、生き方に関しては主婦ならではの特徴があるので、その点から少し掘り下げて見ていきたいと思います。

主婦の方でうつ病になる人に多い傾向

1.家族の負担をあれもこれも自ら背負ってしまっている

これはうつ病になる方全般にいえることでもあるのですが、特に主婦の方に多いのが家族の負担を自分が背負ってしまっているパターンです。

ご主人やお子様の問題をご自身の問題のように一身に背負ってしまう人が多いように思います。家族の問題ですから、ある意味それは当たり前なのかもしれません。

特に障害やご病気のお子さんやご家族をお持ちの方にはすごく多いです。何事も背負いすぎて自分が全て何とかしようと思ってしまうというのは、かなりの心労に繋がります。これはご自身ならではの強い責任感という見方もあります。ただ家族はそれぞれ一人の個別の人格を持った人間です。

その人には特殊な理由が無い限りそれぞれの生き方を自分で選び、自分で決めていく権利がありますので、過干渉にならないように家族といえども適切な心の距離を取る必要があります。

物理的に相手との距離が近すぎると、お互いが見えなくなりますよね。これは心も同じです。心も相手との距離が近すぎると見えなくなります。相手を尊重し、適切な距離をとりましょう。

これができていないと、ご自身のエゴを家族に求めてしまったり、家族が成長する場を自分が奪ってしまていることになりかねません。子供に大して過干渉になり、子供が将来うつ病になりやすくなる素地を植え付けてしまうことに繋がりかねないので注意が必要です。

家族間ではお互いの価値観を家族と家でも押し付け合わないようにすることが大切です。

あなた自身が自然体で良い意味で「なるようになる」と考えて家族の負担を気持ち的に背負いすぎないようにする必要があります。人間は誰しも等しく、自分の人生は自分で決めて生きていく権利があります。

ご家族の負担はあなたが支えられる範囲でしか支えられません。背負いきれないなと感じるのであれば、それは知恵を使うか、第三者のサポートを求める必要があります。

うつ病でそういった理由から主婦業ができなくなって私のところへ相談にいらっしゃる方がいます。自分で現状がよく把握できていない場合は第三者からのアドバイスが有効なことが多々あります。

そういった外部の意見や力を借りることも時には必要です。決して恥ずかしいことではありません。みなさん言わないだけで多くの方が、悩んでいらっしゃるのを私はよく知っています。

2.家族の理解が乏しい家庭

うつ病を治していくのに同居している家族の理解はとても大きな助けになります。主婦のお仕事はかなりの重労働です。家事や掃除の分担をしてもらえるだけでも助かります。そのためには、ご自身の状態を建設的に、理性的に相手に最適な説明の仕方で家族に理解してもらうことが必要です。

主婦の場合、特にパートナーとの関係が最も重要です。うつの治りが悪い主婦の方の場合、ご主人の理解が乏しいことや子育て負担が影響している場合があります。もちろんご主人の仕事が大変だったり、生活不安があったりすれば、なかなか理解を求めることが上手くできていない場合もあります。

なかなか自分に余裕もないでしょうから、説明がうまくできない人もいるでしょう。その場合は、書籍やブログなどを読んでもらったり、通院をされている人であれば医師に説明をしてもらう方法で家族に理解してもらうことも効果的です。

どうしても感情的になってしまう人は、そういった自分で説明しない方法を採用して家族にうつ病の理解を深めてもらえるようにしましょう。

3.将来や経済的不安が回復の邪魔をしているパターンも多い

主婦の方は家庭を一つの生き物のようなイメージで捉える傾向が立場上どうしてもあります。上記の責任感や家族の無理解の問題もありますが、かなり多いのが家庭の経済的な不安です。

ご主人の稼ぎだけでは生活がうまくいっておらず、自分は主婦業もしながらパートに出て生活費を稼がななくてはならないという人も多いですよね。

しかしうつ病の辛さもあり、パートにいくこともままならない。しかし生活はしていかなければならず、子育てもあり気持ちの休まる時がない人もいます。

そういう人こそ、上記の1と2の項目をクリアして欲しいのです。自分が背負いすぎていないか、自分が倒れたら家庭は終わると思っている人ほど焦って泥沼にハマってしまいます。

現状は負担を減らし、最低限の生活費でも良しとできる決断も時には必要です。より豊かな暮らしは元気になってからいくらでも取り返せます。

まずは負担を軽くするためにも家族の理解を建設的にする必要があります。無理なら第三者や書籍やブログなど他社からの意見を使い理解を深めてもらいましょう。

そしてまだ来ていない将来の不安は一旦別の場所へ置いておきましょう。まだ起きていない未来について不安になってもそれは無駄なことですので、気持ちはわかりますが、一旦はこころの隅に置いてください。

私はより踏みこんだカウンセリングをする時があります。このようなクライエントさんの場合は、具体的な生活費を算出し働き方やクライエントさんにあったライフスタイルを提案することがたまにあります。

心の在り方、自分らしく生きられる方法を教えるだけでなく、より現実的に今現在クライエントさんが抱えている問題のより良い解決策を提案するものカウンセラーの仕事と私は考えています。

理想は置いておき、現実的に生活していける最低限の生活費や無駄を算出し回復するための心の余裕を確保することは必要です。これも自分達で調整がままならないのであれば、第三者のサポートを借りることが有効です。

4.考えてはいけないことを考え続けている

これは私がカウンセリングの中でよくクライエントさんにエクササイズとしてお話することでもあります。それは世の中あなたも含めて、やるべきことばかりを考えている人が多いのですが、やってはいけないこと、考えなくて良いことばかりを考えてしまっている人が実に多いのです。

やることリストではなく、やらないことリストを是非作って欲しいと思います。家族の理解が得られているのであれば、家事を全部一人でやらないようにするとか、買い物をより効率的にするためにまとめ買いや家族に買ってきてもらう、料理に時短レシピを採用し、料理時間を減らすなど、やらないことを増やし自分の負担を減らすことが有効です。

うつ病の場合、多くの人が考えなくても良い妄想をしてしまうことも多いので、自分はどんなマイナスのことを普段考えてしまっているのか、そこに気づくことも必要です。うつが悪化をしていくと、そういったことも考えられなくなっていきますので、こうしてブログを読んでいられるうちはまだあなたは大丈夫です。あせらず対処をしていくようにしましょう。

5.変えられないものは受け入れて変えられることだけをしよう!

主婦に限らずうつ病患者さん全般的にいえることですが、変えられないものに固執している人ほどうつから抜け出すことができません。代表的なものは「過去」です。

過去は変えられません。変えられないものに関しては何とかしたくても変えられないのですから無理です。あなたが天気や自然現象を変えられないのと同じことです。夏は暑いから嫌う人はいますが、夏の暑さを自分が変えられないから固執して苦しんでいる人はいませんよね。

それは変えられないものとして受けて入れているからです。しかし過去となると、なぜ人はなかなか受け入れることができないものです。

夏の暑さの場合、エアコンという別のツールを使って夏の暑さをしのいでいる人が大半ですよね。繰り返しますが、夏の暑さは自分では変えられません。あなたも変えられないものを理解して無意識に受け入れているということです。

過去も実はその意味においては同じです。ただあなたの心に深く傷になっている部分が自然現象とは少し違います。ただ勘違いしてほしくないのは、過去が今のあなた全てを形成しているものでもないということです。少なくとも今とこれからは過去は関係がないのです。

私は過去にいろんな失敗をしました。人を傷つけてしまったり、仕事で大きなミスをしたことも多々あります。でもカウンセラーとして今と未来を変えていくために集中しています。過去の自分と今の自分は何の関係もない状態といえます。

過去は夏の暑さと同じで自分の力では変えられませんし今ここに存在もしていません。このように良い意味で開き直りがどうしても必要です。

6.自分を大切にすることを覚えよう!

主婦に限らず、うつ病の患者さんは自分のことを二の次にする人が大半です。

まずは変えられないものへの執着を捨てること、そのために今の自分を大切に扱うことを覚えて行動するようにしてください。

小さなゴミを拾った自分を褒めましょう。主婦として日々頑張っている自分を評価してください。「こんなの当たり前!」なんて言うのはやめましょう。あなたには当たり前でも、家族からしたらとても大変なことをあなたはしているのです。

他の誰でもない、自分だけは自分を褒めてあげましょうよ。

そして今までの自分ならではの心のレンズを少し変え、別の角度から見れば、考え方、やり方、ライフスタイルなど、変えられることが実は沢山あるはずですから、そこに気付き変えられることに注力していくと、良い出来事がどんどんその人に舞い込んできます。

例えば目の前に大きな壁が立ちはだかっています。とても自分では登ることも破壊することもできません。あなたならどうしますか?

高い壁

 

何としても壁を超えるために登ろうとしますか?無理とわかっていても破壊しようとするでしょうか?

それよりも別の道を探したり、ハシゴを探して来た方が結果的に早いですよね。うつ病を克服するためには変えられないこと、受け入れたくないことを感じ認めて受け入れたり忘れていく事が必要です。そして別の道や他の方法、新しい考え方を探し広い視野を持つことも必要です。

道がなければ作ることだってできます。実はあなたはその力を持っているのですが、自分ではよくわかっていないだけなのです。

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まとめ

主婦でうつ病の場合に回復していくためのメソッドまとめ

  • うつ病の主婦の方の場合、家庭の負担を上手に減らすことが治すためのコツ
  • 人には自分の責任の量があるので無理に他人の分まで背負い込まない
  • 家族との相互理解が必要
  • 考えてる必要のないことを考えていないか確認する
  • 変えられないことに固執していないか確認する
  • 変えらるものを変えていく。やれることだけをやっていくことが未来を変える
  • そのエネルギーは自分を大切にすることに少しだけもいいから注ぐ

外へお仕事へいくのも大変ですが、主婦業もかなり大変な仕事です。うつ病克服のコツは負担を一旦減らし回復するための癒やし、学び、習慣化を経て新しい自分、本来の自分を取り戻すことです。

どうぞあなたにとって、最良の道が開かれますように、私もより良い情報を発進していきたいと思います。

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makoto

心理カウンセラー メタ認知、行動心理の専門家 生きづらさや悩みの解決をサポートしてます。 才能発見のカウンセリングや脳科学を活用した心理療法などを得意としています。 3カ月で回復することを目指し、これまで述べ2000人のカウンセリングに携わっています。 うつ病を含めカウンセリングの奏効率85パーセント 趣味:ドライブ、読書、カフェ巡り、アニメ、料理、瞑想

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